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フィリピン日本人墓地
修繕プロジェクト2025
整備事業計画

当財団では2025年プロジェクトとしてモンテンルパ市にある日本人墓地(JAPANESE CEMETARY)の

修繕工事を計画しております

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以前は来場者が鳴らすことのできた

「平和祈願の鐘」が盗難されました

新しい鐘を設置したいと思います

【まにら新聞連載 行雲流水 第2回 モンテンルパ紀行2022 から抜粋】

刑務所隣の「日本人墓地」に案内されました。こちらも小高い丘の中服にあり、相当広い敷地でしたが、同行のDOTのガイドさんによると以前は日本からの参拝者が時々来られていたが、

最近はほとんど来られません、と言うことで、こちらは「荒れ放題」そのものでした。

小さな丘の頂上あたりに簡単な屋根があり、その下に約20柱ほどの慰霊碑が立てられていましたが、

それぞれ出身地別の戦死者戦没者慰霊塔でした。

その左側に「平和祈願の鐘」が、どなたかの寄進で奉納されていたようですが、

残念ながら盗難に遭ってしまい、今はくさりかけた支柱が1本残っているだけでした。

また、獄死された、いわゆる「戦犯」の方々の慰霊塔と思われる石の五輪塔が戦没者の方々の

慰霊塔群から少し離れた丘の下の方にひっそりと建てられていましたが、石碑の銘文などは、

もう読みとれないほど傷んでおり、五輪塔の頭の部分は崩れて、地上に転がっていました。

この「日本人墓地」のほうも、全体的になんとか整理・修復し、失われた「鐘」を再建、五輪塔を修理、古くなって判読できない全ての「銘文」などを修復する事は、今この地でお世話になっている在比日本人の誇りと名誉に掛けてやらなければならない!日本人としてフィリピン人の方々に恥ずかしいと、心から感じました。

 

【まにら新聞連載・行雲流水 第89回 一歩前進しますから抜粋】

日本の降伏により太平洋戦争が終結した後、ニュービリビット刑務所(通称モンテンルパ刑務所)

には約150人の日本人戦犯容疑者が収監されていましたが、

多くが有無を言わさず死刑を言い渡され、計80数人の刑が執行されました。

日本軍総司令官だった山下奉文大将も一時ここに収監され、1946年2月、13階段を登られています。

刑務所に隣接する日本人墓地は1976~80年に兵庫県神戸市などが出資し、

戦犯として死刑が執行された旧日本軍将校らのご遺族らが整備されたそうです。

ここにはさらに、戦前・戦中・戦後と半世紀以上比に滞在され、事業を起こし、日比相互理解推進に邁進され、戦時下では一時捕虜として、この刑務所に収監されていた大澤清氏(2002年マニラ郊外で永眠、日比両国の叙勲者、モンテンルパ名誉市民)の記念塔があります。

その大澤氏記念塔に隣接した国有地に顕彰碑を建立する許可を頂くことができました。

私は2022年秋に親しい友人3人と日本人墓地を訪れましたが、その荒れ果てた様子に驚愕しました。以前はご遺族による定期的なお参りや法要がなされ、ご寄進による立派な平和祈念の鐘もありましたが盗まれて影も形もありません。さらに墓地全体は枯葉に覆われて雑草が生え茂り、涙あふれる想いでした。

これは日本人としてなんとかしなければならないと強く思い、当コラムにその様子を掲載しました。

しかし、日本人を供養する前に、まず比国民に対し戦争被害のお悔やみの心を示し、

その後の対日関係の好転の御礼をすべきで、その裏で静かに日本人墓地の整備と法要をすべきと考え、

その象徴として「キリノ顕彰碑建立」を発想しました。

日本人墓地修繕プロジェクト2025 整備事業計画の概要
PHUF理事長 浅沼 武司よりご挨拶
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1. プロジェクト概要

 

プロジェクト名:日本人墓地修繕プロジェクト2025 

 

対象地:フィリピン・モンテンルパ市 日本人墓地

 

目的:日本人墓地の修繕・再整備を行い、

          歴史的遺産の保存と日本・フィリピン友好の象徴として再生させる。 

 

主催:NPO法人 比日連合財団 

 

協力団体:

 


2. 背景

 

モンテンルパの日本人墓地は、戦前・戦中・戦後にフィリピンで暮らし、

戦争の犠牲となった日本人の慰霊の場である。

しかし、近年は老朽化が進み、以下の問題が発生している。

 

● 墓地全体が荒廃し、雑草が生い茂っている

● 慰霊碑や五輪塔の損傷が激しく、判読不能な銘文がある
● かつて奉納されていた「平和祈願の鐘」が盗難に遭い、現在は外枠のみ
● 休憩所やトイレの設備が老朽化し、利用不可の状態
● 訪問者が減少し、忘れ去られつつある歴史的遺産となっている

 

この墓地を修復し、適切な維持管理を行うことで、

歴史の継承と日比友好の象徴としての役割を果たすことを目指す。

 

3. 整備内容

    現在、現地業者に見積もり書を取り寄せ中

 

3-1 基本方針
●歴史的価値の保存:日本人墓地の歴史的意義を明確にし、適切な修復を実施。
●施設の再建と改善:訪問者の利便性を考慮し、必要な設備を整備。
●防犯対策の強化:再び盗難が発生しないよう、防犯対策を講じる。
●維持管理体制の構築:継続的な清掃や維持管理を行う体制を整える。
●日比友好の推進:フィリピン側と協力し、歴史的理解を深める場とする。

3-2 具体的な修繕項目

修繕項目                                     ●具体的内容

 

墓地清掃・整備                               雑草除去、落葉清掃、地盤整備

モニュメント 五輪塔の修復               再ペイント、破損部分の修復

平和祈願の鐘の再建             新たに鐘を鋳造し設置、外枠の破損箇所修繕

休憩所                   新設(バハイクボ等)

 

トイレ                  撤去

防犯対策                 照明設置・防犯カメラの設置

案内板・説明プレート設置     日本語・英語・タガログ語の案内板を設置する

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鐘楼の設置
屋根破損修復
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再ペイント、破損部分の修復
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トイレ撤去予定
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休憩所新設(バハイクボ等)
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4. 実施計画

 未定

5. 資金計画

  見積もり中

6. 維持管理体制

 

1. 清掃活動の定期実施(PHUF+モンテンルパ市役所、日本人ボランティア、

            フィリピン人ボランティアや現地協力者による)
2. 定期点検・修繕計画(状態確認、防犯設備のメンテナンス)
3. 墓地の利用促進(現地ガイドツアー、学校教育との連携)
4. フィリピン側との協力体制の構築(市政府、文化財庁との協議)

7. 期待される成果

1. 日本人墓地の修繕と保存が進み、歴史遺産としての価値が高まる。
2. 日本・フィリピン間の相互理解が深まり、友好関係の促進につながる。
3. フィリピン国内外の観光客が訪れる場となり、文化交流が活性化する。
4. 維持管理体制が確立され、長期的な保存が可能となる。

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